1890年にNEL(ネル)ファミリーが農場を創業し、1936年にぶどう栽培を始め、1964年にワイン・セラーを築き、56年以上にもわたり、この地方でワイン造りを続けてきたカリッツドープの「パイオニア」がデ・クラン。
ケープタウンから、約370キロ東に離れた、クレインカルー地方、WO.カリッツドープ地区を代表するワイナリーといえます。カリッツドープとは、「バッファローの谷」という意味。スティルワイン以外に、ケープ・ヴィンテージ(ポートワインスタイル)の生産者としては、南アフリカで評価を欲しいままにしている。
このエリアは、日本のワインの教科書では、日常ワインの生産地区で、あたかも高品質のワインには乏しいとも受取られているが、実際は異なる。ケープタウンにオランダ人が入植する一方、この地区は、ポルトガル人が入植したため、ポルトガルのワイン文化が伝わった。なので、ティンタ・バロカ種やティンタ・アマネーラ種などのポルトガル系品種の栽培地として栄えるだけでなく、国際品種の栽培にも成功している地域である。また、デ・クランは、ポートスタイルの生産者として、パイオニア的存在。なお、南アフリカでは、2007年にEUとの協議でポート・ワインとは呼称できなくなり、こうしたポート・スタイルは「ケープ・ヴィンテージ・ワイン」としている。
デ・クランとは、「崖(がけ)」の意味で、ワイナリーが壮大な崖の下に建てられていることが由来。
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